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この章では,Advanced Serverの構成方法について説明します。 この章は,次の節から構成されます。
Advanced Serverの初期構成プロシージャPWRK$CONFIG.COM は,日本語Advanced Server for OpenVMSのインストレーション・プロシージャによってインストールされます。
インストレーション・プロシージャと同様,構成プロシージャも(プロンプトを表示することにより) 一連の質問を行います。プロシージャは, 入力された答えを使用してAdvanced Serverを構成します。
PWRK$CONFIGは,次のことを行うコマンド・プロシージャです。
サーバをインストールした後,サーバを起動できるようにするには, PWRK$CONFIG構成プロシージャを実行する必要があります。OpenVMSクラスタでは, サーバを起動する前に,サーバを実行しようとする各ノードで, PWRK$CONFIGを実行しなければなりません(OpenVMSクラスタは,ドメインにおいて1 つの単位として機能しますが,構成のためにはそれらを個別の単位として扱います) 。
構成マネージャについての詳細は,『Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide 』を参照してください。
PATHWORKS for OpenVMSサーバでは,LANMAN.INIがサーバ・パラメータの変更と格納に使用されます。Advanced Serverは,構成パラメータをWindows NTレジストリに似たOpenVMS レジストリに格納します。Advanced Serverは,パラメータ設定をLANMAN.INI からは読み込みません。OpenVMSレジストリにおけるサーバ構成パラメータの管理についての詳細は, 『Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide』を参照してください。
PATHWORKS for OpenVMSから日本語Advanced Server for OpenVMSにシステムをアップグレードする場合,インストレーションの後でPWRK$CONFIG.COM 構成プロシージャを初めて実行したときに, 既存のLANMAN.INIファイルにあるパラメータや設定がOpenVMSレジストリに移行されます。 パラメータはOpenVMSレジストリに移行された後, レジストリで管理することができます。それ以降,システムがPATHWORKS for OpenVMS を再度実行した場合,LANMAN.INI ファイルが保持されます。
PWRK$CONFIG.COM構成プロシージャは,パラメータの1度限りの移行を実行します。 パラメータがレジストリに移行されるとき,PWRK$CONFIGプロシージャが LanmanIniMigrated値に関連づけられているデータをOpenVMS レジストリに設定します。この値が存在し,それに関連づけられたデータを持つ場合,PWRK$CONFIG プロシージャは,パラメータ移行プロセスを省略します。
次のコマンドを使用して,OpenVMSレジストリにある値とそれに関連づけられたデータを表示することができます。
$ REGUTL :== $SYS$SYSTEM:PWRK$REGUTL.EXE $ REGUTL SHOW VALUE * LANMANINIMIGRATED Key: SYSTEM\CurrentControlSet\Services\AdvancedServer\Parameters Value: LanmanIniMigrated Type: String Current Data: 29-OCT-1998 19:02:57.19
この例に示すとおり,LanmanIniMigrated値のデータは, LANMAN.INIパラメータが移行された時刻を示すタイムスタンプです。
PWRK$REGUTLユーティリティを使用してOpenVMSレジストリにあるサーバ構成パラメータを管理する方法についての詳細は, 『Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide』を参照してください。
PWRK$CONFIGコマンド・プロシージャを起動する前に,次の事項を確認します。
省略時には,構成プロシージャは,データ・ファイルをシステム・デバイス(SYS$SYSDEVICE) にコピーします。ただし,指定できるのは,未使用ブロックが最低84,000 あるディスク領域を持つ既存のOpenVMSディスク・ デバイスです。必要な容量はインストールするコンポーネントによって異なります。
Advanced Serverデータ・ファイルのディスクを選択する場合, 次のことに注意してください。
システム構成パラメータを変更するためのプロンプトに"YES"と答えると, 構成マネージャが起動します。構成マネージャは,サーバに同時に接続できるクライアントの最大数やサーバが使用するトランスポートを変更したり確認したりするためのユーティリティです。
Advanced Serverの起動後も,構成マネージャを使用してシステム構成パラメータの設定を変更することができます。 詳細については,『Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide』を参照してください。
バックアップ・ドメイン・コントローラ用のトランスポートの構成
サーバをバックアップ・ドメイン・コントローラとして構成する場合, プライマリ・ドメイン・コントローラでも実行されるトランスポートを最低1 つ選択する必要があります。そうでなければ,構成が失敗します。
トランスポートがワイド・エリア・ネットワークの中のサーバ上で動作するよう選択する場合, 次の事項に注意してください。
いずれか,または両方のワイド・エリア・ネットワークの実装を有効にするには, 『Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide』に説明するように,構成マネージャを使用してそれらを選択します。
ライセンス・サーバは,クライアントごとのライセンスを付与するためにOpenVMS システム上で実行することができるソフトウェア・ プログラムです。サーバのリソースを使用しようとするクライアントはすべて, 有効なライセンスが必要です。ローカル・エリア・ ネットワーク(LAN)のそれぞれにつき,ライセンス・サーバは1 つしか必要ありません。クライアントのライセンスのProduct Authorization Key(PAK)は,ライセンス・サーバを実行するシステム上にロードしなければなりません。
OpenVMSクラスタでは,クラスタ・メンバすべてが利用可能な共有ライセンス・ サーバにPAKをロードする必要があります。
ライセンス・サーバは,構成プロシージャで有効にした場合のみ実行されます。
省略時には,ライセンス・サーバは実行されません。
Timesourceサービスを実行すると,サーバがタイム・サーバとして動作できるようになります。 ネットワーク上の他のサーバは,このタイム・ サーバと同期化してネットワーク・イベントを同調させることができます( たとえば,毎日同じ時間にすべてのコンピュータでバッチ・ プログラムを実行する)。タイム・サーバは,各LANに1 つだけ必要です。
省略時には,Timesourceサービスは実行されません。
Alerterサービスは,警告(アラート)と呼ばれるメッセージをMessenger サービスを実行するサーバおよびクライアントに送信します。
省略時には,Alerterサービスが実行されます。
省略時には,警告メッセージがAdministratorアカウントに送信されます。
ドメインでは,Netlogonサービスがドメイン単位のユーザ・アカウント・ データベースをNetlogonを実行しているすべてのサーバに配布します。 このサービスにより,ドメイン単位のシングル・ログオンが可能になり, ユーザはドメイン内の任意のサーバにアクセスできるようになります。Netlogon サービスは必要です。このオプションに"NO" と答えないでください。
省略時には,Netlogonサービスが実行されます。
これは,サーバが置かれたWindows NT Serverドメインです。ドメインとは, ネットワーク上のクライアントおよびサーバの論理的なグループです。
省略時のドメイン名はLANGROUPです。自分のドメインにはできるだけ別の名前を付けてください。
これは,ドメインにおけるサーバの役割です。 Advanced Serverは,プライマリ・ ドメイン・コントローラまたはバックアップ・ ドメイン・コントローラとして指定することができます。OpenVMS クラスタでは,クラスタ上のすべてのノードに同じ役割を設定しなければなりません。
この一意の名前がドメイン内でサーバを識別します。構成プロシージャの実行時には, この名前を定義するか,省略時の値をそのまま使用します。
PWRK$CONFIGプロシージャは,別のノードまたはクラスタがすでに定義され, それがプライマリ・ドメイン・コントローラとして実行されていても, 同じ名前のプライマリ・ドメイン・コントローラを指定することができなくはありません。 しかし,新しい(重複した) プライマリ・ドメイン・コントローラでは,Netlogonサービスが起動されません。 プライマリ・ドメイン・コントローラは,ドメインで一意でなければなりません。
省略時のコンピュータ名は,サーバのSCSNODE名と同じです。
サーバがOpenVMSクラスタのメンバである場合,これは,クラスタにあるすべてのサーバが共有する名前です。 エイリアスを使用すると, リモート・ノード(クライアントを含めた)がクラスタ全体を, あたかも1つのサーバであるかのように扱うことができます。たとえば, クライアント・ユーザは,クライアント・エイリアスを指定して, クラスタの任意のサーバに接続することができ,ユーザは, クラスタの中でそれが接続される特定のノードを知る必要がありません。
DECnetがクラスタで実行されるよう構成されている場合,Advanced Serverの省略時のエイリアスは,DECnetのクラスタ・エイリアスと同じです。DECnet を実行するよう構成されていない場合,Advanced Serverの省略時のクラスタ・エイリアスは,nodename_ aliasです。
これは,Advanced Serverがネットワーク上に存在することを自らアナウンスするとき, および利用できるサーバのリストを表示するときに表示されるテキストです。
省略時のサーバ・アナウンス・コメントは"Advanced Server V7.2 for OpenVMS."です。
For more information about changing構成設定の変更についての詳細は, 「第3.6節,構成設定の変更方法 」を参照してください。
サーバ構成の各設定についての詳細は,『Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide 』を参照してください。
プライマリ・ドメイン・コントローラを構成している場合,構成プロシージャは, ドメインを管理するAdvanced ServerのAdministratorアカウント用のパスワードを指定するよう求めます。 パスワードでは, 大文字小文字が区別され,14文字までの英数字と次の特殊文字を含めることができます。
! # $ % & () - . ^ _ ` { } ~
構成プロシージャは,Advanced Serverを起動するかどうかを尋ねます。この時点でAdvanced Serverを起動しなくても, 構成プロシージャが完了した後で,コマンド行から起動することができます。
OpenVMSクラスタ・メンバのサーバを起動する場合は,できるだけその前にサーバとして使用するクラスタ・ メンバのそれぞれでAdvanced Serverを構成してください。各クラスタ・ メンバ上で個別にサーバを起動することにする場合,必ず各サーバ・ ノードのSYSTEMアカウントから起動します。詳細については, 「第5.4.4項, OpenVMSクラスタで Advanced Serverを起動する方法」を参照してください。
インストレーション・プロシージャが完了すると,OpenVMSシステムのプロンプトである($) が表示されます。インストレーションに続いてシステムを再起動する場合は, 次の手順を行います。
$ @SYS$UPDATE:PWRK$CONFIG
「表 3-1, Advanced Server構成プロンプト」に, PWRK$CONFIGが表示するプロンプトに対する応答方法を示します。
プロンプト | 行いたい操作 | 入力 |
---|---|---|
Do you want to continue with configuration [YES]:[1] | サーバ,または構成中のサーバがOpenVMSクラスタの一部である場合はクラスタの中のすべてのサーバをシャットダウンする。 | [Return] |
構成プロシージャを強制終了する。 | NO | |
Enter disk device name where Advanced Server data files will be stored [default_device]: | Advanced Serverのオンディスク構成を,
表示された省略時のOpenVMSディスク・デバイスにコピーする。
これまでにPWRK$CONFIGを実行している場合,省略時のディスク・デバイスは, サーバを最後に構成したときに指定したデバイスである。 実行したことがない場合,省略時のデバイスは,SYS$SYSDEVICEである。 | [Return] |
Advanced Serverのオンディスク構成を, 表示された省略時のディスク・デバイス以外のOpenVMSディスク・デバイスにコピーする。 | device_name | |
Do you want to change the server configuration parameters now? [YES]: | 構成マネージャ・ツールに入る。 | [Return]
構成マネージャの使用についての詳細は, 『Advanced Server for OpenVMS Server Administrator's Guide』を参照。 |
構成マネージャに入らずに構成を終了する。 | NO | |
Enter item number, or RETURN to use these values [DONE]: | 表示された構成パラメータを使用する。 | [Return] |
表示された構成設定を変更する。 | 変更する設定の番号
省略時の構成設定の変更についての詳細は, 「第3.6節, 構成設定の変更方法」を参照。 | |
Do you want to enter a new Administrator account password [NO]:[2,3] | 既存のAdministratorアカウントのパスワードをそのまま使用する。 | [Return] |
新しいAdministratorアカウントのパスワードを入力するためのプロンプトを表示させる。 | YES | |
Enter Administrator network account password[3]: | パスワードをAdministratorアカウントに関連づける。 | password
サーバがドメインの一部である場合, ドメインの既存のAdministratorアカウントへのパスワードを入力する。 |
Re-enter to verify password[3]: | password | |
Do you want to start the Advanced Server V7.2 for OpenVMS on node node_name now [YES]:[4] | 構成プロシージャ完了後にサーバを自動起動する。 | [Return] |
サーバを起動しない。 | NO | |
[1] このプロンプトはサーバが実行されている場合のみ表示される。 [2] このプロンプトは,PWRK$CONFIGがこれ以前に実行された場合に表示される。 [3] このプロンプトは,プライマリ・ドメイン・コントローラを構成している場合のみ表示される。 [4] このプロンプトは,AUTOGENの実行, またはシステムの再起動を行うことなくAdvanced Serverを起動できる場合のみ表示される。 |
構成マネージャの終了後,構成プロシージャは,サーバ構成設定のリストを表示し, それらが変更できるようプロンプトを表示します。次に例を示します。
Advanced Server for OpenVMS is presently configured to run as follows: 1. Run the license server: NO 2. Enable Timesource service: NO 3. Enable Alerter service: YES 3a. Alert user names: Administrator 4. Enable Netlogon service: YES 5. Advanced Server domain: LANGROUP 6. Advanced Server role: PRIMARY 7. Advanced Server computer name: COBRAZ 7a. Advanced Server OpenVMS cluster alias: COBRAZ_ALIAS 8. Server announce comment: Advanced Server V7.2 for OpenVMS Enter item number, or RETURN to use these values [DONE]:
設定 | 取りうる値 |
---|---|
1. Run the license server: | YES(ライセンス・サーバを実行する場合) NO(省略時の値を使用し,ライセンス・サーバを実行しない場合) |
2. Enable Timesource service: | YES(Timesourceサービスを有効にする場合) NO(Timesourceサービスを有効にしない場合) |
3. Enable Alerter service: | YES(デフォルト値を使用し,Alerterサービスを有効にする場合) NO(Alerterサービスを無効にする場合) |
3a. Alert user names:[1] | 警告メッセージを受け取れるユーザーの名前(各ユーザ名は最大20文字)が, カンマで区切られて記載されているリスト |
4. Enable Netlogon service: | YES(デフォルト値を使用し,Netlogonサービスを有効にする場合) NO(Netlogonサービスを無効にする場合) |
5. Advanced Server domain: | 最大15文字のドメイン名 [Return]を押して省略時の値を使用する。 省略時のドメイン名は,LANGROUPである。 ドメインには,できるだけ別の名前を付けること。 |
6. Advanced Server role: | PRIMARY(サーバをプライマリ・ドメイン・コントローラとして指定する場合) BACKUP(バックアップ・ドメイン・コントローラとして指定する場合) |
7. Advanced Server computer name: | 最大15文字のコンピュータ名 省略時の値を使用するには,[Return]を押す。 構成プロシージャを実行するのが初めての場合,省略時の値は,システムのSCSNODE名である。 |
7a. Advanced Server for OpenVMS cluster alias:[2] | サーバが属するOpenVMSクラスタについての,Advanced Serverのクラスタ・エイリアス。 省略時の値を使用するには,[Return]を押す。 DECnetが実行されるよう構成する場合, 省略時の値は,DECnetのクラスタ・エイリアスである。 DECnetが実行されるよう構成しない場合,省略時の値は, nodename_aliasである。 |
8. Server announce comment: | サーバがネットワーク上でその存在をアナウンスするために使用する最大48文字のテキスト文字列。 省略時の値を使用するには,[Return]を押す。 |
[1] Alerterサービスが有効な場合のみ表示される。 [2] OpenVMSクラスタでのみ表示される。 |
この節では,次の方法を説明します。
PWRK$CONFIG.COM構成プロシージャとファイル・サーバの正しい操作のためには,Advanced Server を稼動するシステム上で,レジストリ・サービスが利用可能でなければなりません。
OpenVMSクラスタ環境では,レジストリ・サーバがそのサーバ・ノードではなく, クラスタ内の他のノードで実行されるようにOpenVMSレジストリを構成することができます。 しかし,OpenVMSレジストリは,できるだけ全部のAdvanced Server ノードで実行するよう構成してください。これにより, ファイル・サーバがレジストリ・サービスを利用できるようになります。 レジストリ・サーバを起動し,レジストリ・サービスを有効にする方法については, 「第1.8.4項,ステップ4: OpenVMSレジストリ・サーバの起動」を参照してください。
Checking to see if the OpenVMS Registry Services are available... %RUN-S-PROC_ID, identification of created process is 0000023B
Checking to see if OpenVMS Registry Services are available... SYS$REGISTRY must be defined to start the VMS Registry %PWRK-F-NOREGISTRY, OpenVMS Registry services not configured for this system %PWRK-F-CONFIGERR, severe error encountered during configuration OpenVMS Registry Services are not available on this system. Some file server parameters are stored in the OpenVMS Registry. For the file server or file server utilities to be able to access these parameters, OpenVMS Registry Services must be available on this system. Since the file server requires access to the OpenVMS Registry, it is recommended that OpenVMS Registry Services be started as part of system start-up, before the file server is started. For instructions on how to start OpenVMS Registry Services please refer to the file server release notes. This configuration is incomplete and cannot continue. You must execute @SYS$UPDATE:PWRK$CONFIG again. Please configure and start the OpenVMS Registry Services before doing so.
レジストリ・サービスを有効にし,レジストリ・サーバを起動してから,PWRK$CONFIG.COM プロシージャを再度,実行しなければなりません。 レジストリ・サーバを有効にし,起動する方法についての詳細は, 『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。
Advanced Serverは,OpenVMS AUTOGENユーティリティを使用して, 必要とするリソースを要求します。AUTOGEN がAdvanced Server以外のプロセスの使用に必要なリソースを過小評価し,Advanced Serverの起動時にそのリソースがすでに消費されていた場合,Advanced Server が予定した数のクライアントをサポートするためのリソースが十分残されていない可能性があります。
クライアントをサポートするために十分なリソースの割り当てを確保するには,Advanced Server と同時に実行されるソフトウェアがすべて,Advanced Server構成プロシージャ(PWRK$CONFIG.COM)を実行する前にインストールされ起動されていなければなりません。 トランスポートとしてTCP/IP が選択されている場合,PWRK$CONFIGプロシージャを実行する前にTCP/IP 製品がロードされていることを確認します。
Advanced Serverを正常に構成しても,クライアントをサポートするためのリソースが不十分であるとレポートして, 起動しないことがあります。この場合,次のファイルを検査して増加させる必要があるシステム・ リソースを判定します。
PWRK$LOGS:PWRK$CONFIG_ERROR_nodename.LOG
リソースを増加させるには,MODPARAMS.DATファイルに適切な変更を加えた後,AUTOGEN を実行します。
構成プロシージャは,その実行時に指定したトランスポートに応じて, ネットワーク・デバイスを選択します。サーバが複数のネットワーク・ デバイスを持ち,選択されたデバイスを使用しない場合,またはサーバの持つネットワーク・ デバイスがAdvanced Serverによって認識されない場合,指定したトランスポートとともに使用するネットワーク・ デバイスを手動で選択することができます。
「表 3-3, OpenVMSネットワーク・デバイスの論理名」に, Advanced Serverがその上で動作するネットワーク・デバイスを制御するために 使用できるOpenVMS論理名を示します。 これらの論理名をSYS$MANAGER:SYLOGICALS.COMに追加すると, 再起動後,利用できるようになります。
論理名 | トランスポート |
---|---|
NETBIOS$DEVICE | DECnet |
PWRK$KNBDAEMON_DEVICE | TCP/IP |
PWRK$NETBEUI_DEVICE | NetBEUI |
次に例を示します。
$ DEFINE/SYSTEM NETBIOS$DEVICE EWA0:
$ DEFINE/SYSTEM PWRK$KNBDAEMON_DEVICE ESA0:
$ DEFINE/SYSTEM PWRK$NBDAEMON_DEVICE ESA1:
この節では,Advanced Serverが自動認識しない新しい通信デバイスの追加方法と, 通信デバイスの制約および制限について説明します。
PWRK$KNBDAEMON,NETBIOS,およびPWRK$NBDAEMONプロセスには, 通信デバイスが内部デバイス・テーブルに定義してあることが必要です。 ユーザーが更新されたAdvanced Serverソフトウェアを使用できるようになるよりも先に, 新しい通信デバイスがリリースされることがあります。 したがって,この節では,Advanced Serverが使用する通信デバイスを定義する方法について説明します。
通信デバイスがAdvanced Serverによって認識されない場合, 失敗したプロセスは,それぞれそのログ・ファイルにエラーを書き込みます。 「表 3-4, 未定義のデバイス・メッセージ」は, それぞれのプロセス, そのプロセスからのエラー・メッセージを記録するログ・ファイル, およびエラー・メッセージのテキストの例を示します。 表 3-4の例では, サーバ・ノード名はMYNODEです。
プロセス | ログ・ファイル名 |
---|---|
PWRK$KNBDAEMON | PWRK$LOGS:PWRK$KNBDAEMON_MYNODE.LOG |
メッセージ:
Tue Mar 24 13:13:50 1998 get_phys_addr: Failed to get Ethernet device characteristics | |
PWRK$NBDAEMON | PWRK$LOGS:PWRK$NBDAEMON_MYNODE.LOG |
メッセージ:
Tue Mar 24 13:13:50 1998 Failed to open datalink | |
NETBIOS | PWRK$LOGS:NETBIOS_MYNODE.LOG |
メッセージ:
%NB-W-ERRSIGNAL, exceptional conditional detected at 24-Mar-1998 13:13:50.00 -SYSTEM-W-NOSUCHDEV, no such device available |
このデバイス・テーブルには,既知の通信デバイスがすべて含まれています。 しかし,最新のリリースを実行していて,表 3-4 に記載されたいずれかのメッセージが表示される場合,次のプロシージャを使用して,3 つのプロセスすべてについて通信デバイスを明示的に指定することができます。
$ DEFINE/SYSTEM PWRK$KNBDAEMON_DEVICE EWA0: $ DEFINE/SYSTEM NETBIOS$DEVICE EWA0: $ DEFINE/SYSTEM PWRK$NETBEUI_DEVICE EWA0:
$ @SYS$STARTUP:PWRK$STARTUP
Advanced Serverを構成プロシージャの一部として, 自動的に起動することができます。
サーバを起動してよい場合は,「第5章, Advanced Serverのインストール後処理」の指示を参照してください。