必要な媒体および内容については,BOM (Bill of Materials)に指定されています。BOM に記載されている情報と照合して,必ずキット内容を確認してください。 万一,キットが破損していたり,必要な媒体がすべてそろっていない場合には, 最寄りの弊社の各支店/営業所にお問い合わせください。
日本語DECwindows Motif for OpenVMSは,リリース・ノートを提供しています。 この製品をインストールする前に,リリース・ノートに目を通しておくことを推奨します。 リリース・ノートには,アプリケーションの変更点に関する情報を含んでいる場合があります。
インストレーション時に,このリリース・ノートはセーブセットAから次の位置にコピーされます。
SYS$HELP:DWM_JA_JP_125A.RELEASE_NOTES
日本語DECwindows Motif for OpenVMS製品のインストールを行う前にリリース・ノートを抽出する方法については, 表 2-1を参照してください。
ノードまたはクラスタ上に日本語DECwindows Motif for OpenVMS をインストールして起動する前に, ライセンス管理機能(LMF)を使用して,プロダクト・オーソライゼーション・ キー(ライセンスPAK)を登録しなければなりません。ライセンスと媒体をあわせて注文した場合はライセンスPAK がキットに同梱されています。 それ以外の場合は,ライセンスの注文に応じて別途提供されます。 日本語DECwindows Motif for OpenVMSを,すでにライセンス登録済みのノードあるいはクラスタにアップデートする場合は, ライセンスPAKの新規登録の必要はありません。
日本語DECwindows Motif for OpenVMSとともに必須ソフトウェアおよびオプション・ソフトウェアをインストールしようとしている場合は, 日本語DECwindows Motif for OpenVMSをインストールする前にその必須ソフトウェアおよびオプション・ ソフトウェアのPAKを確認し, 登録しておかなければなりません。
インストレーション検証プロシージャ(IVP)を起動してソフトウェアを使用する前に, 日本語DECwindows Motif for OpenVMSのライセンスを登録しておかなければなりません。
OpenVMSにライセンスを登録する場合は,システム管理者のアカウント(SYSTEM) でログインします。次のいずれかの方法でライセンスを登録してください。
VMSクラスタの複数ノードで日本語DECwindows Motif for OpenVMS を使用する場合は,このインストレーションの完了後, 他のノードでもライセンスを登録してください。
ライセンス管理機能(LMF)の使用についての詳細は,『VMS License Management Utility Manual』を参照してください。
日本語DECwindows Motif for OpenVMS Alpha V1.2-5Aをインストールする前にインストールが必要なソフトウェアは次のものです。
DECwindows Motif for OpenVMS V1.2-5 I18Nパッチを,標準版DECwindows Motif for OpenVMS V1.2-5のインストレーション後,日本語DECwindows Motif for OpenVMS V1.2-5Aのインストレーション前にインストールしなければなりません。 インストールされていない場合,New Desktopが日本語環境で起動しません。I18N パッチは,日本語DECwindows Motif for OpenVMS V1.2-5Aのキットと同じディレクトリにあります。
I18Nパッチのインストール方法は次のとおりです。
次のコマンドを実行します。次はDKA400にメディアがマウントされている場合の例です。
$ PRODUCT INSTALL DWMOTIF125_UPD /SOURCE=DKA400:[DWMA_JA_JPU5A012.KIT]
I18Nパッチをインストール後,システムをリブートします。
この節では,日本語DECwindows Motif for OpenVMSをインストールする際に必要な条件(プロセス・アカウント・ クォータ,システム・パラメータ,ディスク・スペースなど)について説明します。
各種パラメータのチェックおよび設定のためのプロシージャは,第1.5節で説明されています。
日本語DECwindows Motif for OpenVMSをインストールする場合は,SETPRV特権あるいは少なくとも次の特権を持つアカウントにログインする必要があります。
VMSINSTALはインストレーションの起動時にBYPASS特権を無効とすることに注意してください。
表 1-1は,インストレーションに最低限必要なシステム・ パラメータ値の一覧です。ご利用のプログラムとアプリケーションの種類に応じて, 一部の設定について表の値より高い値が必要となる場合もあります。
インストレーションの前提条件として,すでに標準版のDECwindows Motif for OpenVMS V1.2-5をインストールしている場合,システム・パラメータに通常問題はありません。
システム・パラメータ | Alpha値 |
---|---|
GBLPAGES[1] | 110,000 |
GBLSECTIONS[1] | 600 |
GBLPAGFIL | 1,024 |
SWPOUTPGCNT | 512 |
MAXBUF | 8,192 |
VIRTUALPAGECNT | 73,536 |
CHANNELCNT | 255 |
PROCSECTCNT | 64 |
PQL_DPGFLQUOTA | - |
PQL_MPGFLQUOTA | 32,768 |
PQL_MASTLM | 100 |
PQL_MBIOLM | 100 |
PQL_MBYTLM | 100,000 |
PQL_MDIOLM | 100 |
PQL_MENQLM | 300 |
PQL_MFILLM | 100 |
PQL_MPRCLM | 10 |
PQL_MWSDEFAULT | 1,024 |
PQL_MWSQUOTA | 2,048 |
PQL_MWSEXTENT | 8,192 |
CLISYMTBL | 265 |
GH_RES_CODE[2] | 1,024 |
IMGREG_PAGES[2] | 2,000 |
WINDOW_SYSTEM | 1 |
NPAGEDYN | 1,300,000 |
PAGEDYN | 600,000 |
WSMAX | 12,000 |
[1] これらの値はインストレーションに必要なグローバル・ページおよびグローバル・ セクションの未使用の値であり,システムおよびその他のソフトウェアを実行するために必要な合計値ではありません。 [2] このシステム・パラメータは,OpenVMS Alpha V6.2以降のシステムでのみ使用可能です。 |
インストレーション・プロシージャでは,インストールするアカウントに少なくとも 表 1-2に示されたクォータが必要となります。
クォータ名 | Alpha値 |
---|---|
ASTLM | 250 |
BIOLM | 150 |
BYTLM | 64,000 |
DIOLM | 150 |
ENQLM | 2,000 |
FILLM | 100 |
OpenVMS AUTHORIZEユーテリィティを使用して,利用者登録ファイル(UAF) 内のインストレーション・アカウントのプロセス・クォータの確認および変更を行います。
たとえば,インストレーション・アカウントaccount-nameのBYTLM クォータを変更するには,次のコマンドを入力してください。
$ SET DEFAULT SYS$SYSTEM $ RUN AUTHORIZE UAF> SHOW account-name UAF> MODIFY account-name /BYTLM = 18000 UAF> SHOW account-name UAF> EXIT $ LOGOUT
インストレーション・アカウントのクォータを変更した場合は,新しい値を有効にするために一度ログアウトした後に再度ログインしてください。 以上で,インストレーションに進むことができます。
日本語DECwindows Motif for OpenVMSが必要とする空きディスク・スペースは,インストレーションの前後で異なります。 表 1-3に必要なディスク・ スペースをまとめています。
キット | インストレーション前の 必要ブロック数 | インストレーション後の 必要ブロック数 |
---|---|---|
日本語DECwindows Motif for OpenVMS Alpha V1.2- 5A | 105,000 | 103,000 |
上記の数値は,すべての製品構成要素をインストールする場合に使用される最低限必要なディスク・ スペースを示しています。インストレーション・ プロシージャは,特定の製品コンポーネントに必要なディスク・スペースを通知します。
システム・ディスクの空きブロック数を確認するには,DCLプロンプトで次のコマンドを入力してください。
$ SHOW DEVICE SYS$SYSDEVICE
インストレーションの開始時に,VMSINSTALはシステム・ディスクのバックアップを行ったかどうかを問い合わせます。 ソフトウェアをインストールする場合は, その前にシステム・ディスクのバックアップを行うことを推奨します。
通常の手順でバックアップを行ってください。システム・ディスクのバックアップの実行手順についての詳細は, 『OpenVMSシステム管理者マニュアル』のシステム・ディスクのバックアップの項を参照してください。
以前のバージョンの日本語DECwindows Motif for OpenVMS Alphaからアップデートする場合, 標準版DECwindows Motif for OpenVMS Alpha V1.2-5をインストールする前に,すでにインストールされている日本語DECwindows Motif を削除する必要があります。削除しない場合,日本語DECwindows Motif for OpenVMS Alpha V1.2-5A はインストールできません。
すでにインストールされている日本語DECwindows Motifの削除の方法は以下のとおりです。
$ @SYS$MANAGER:DECW$I18NTAILOR.COM
日本語DECwindows Motif V1.2,V1.2-3がインストールされている場合,Tailor On/Off/Exit の問い合わせがありますので,"Off"と応答します。V1.2-4 以降では,この問い合わせはありませんので,次に進んでください。
どのLVキットを削除するか問い合わせてきますので"Japanese"と応答し,LV キットの削除を継続してください。
$ @SYS$MANAGER:DECW$I18NTAILOR.COM
I18Nベース・キットを削除するか問い合わせてきますので,"Yes"と応答し,I18N ベース・キットの削除を継続してください。
日本語DECwindows Motifの削除が終了したら,第2.1節「インストレーション・ プロシージャ」の手順2からインストールを開始してください。
この節では,標準的な各種保守手順について説明します。
日本語DECwindows Motif for OpenVMSをインストールして実行するためには,十分な未使用のグローバル・ ページとグローバル・セクションが必要です。まず最初に, システムの未使用のグローバル・ページおよびグローバル・セクションの量を確認します。 続いて,必要に応じて,AUTOGENユーティリティを使用してグローバル・ ページおよびグローバル・セクションのシステム・パラメータ値を大きくします。
次のDCLコマンドを入力すると,使用可能なグローバル・ページ数が表示されます。
$ DIR/SIZE SYS$LIBRARY:DCLTABLES.EXE
F$GETSYIレキシカル関数を使用してWRITEコマンドを入力し,連続する未使用グローバル・ ページおよびグローバル・セクションの数を確認します。 ご使用の端末からこの情報を得る方法の例を次に示します(SYS$OUTPUT の省略時の設定)。
$ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("CONTIG_GBLPAGES") 15848 $ WRITE SYS$OUTPUT F$GETSYI("FREE_GBLSECTS") 24
第A.1.8.4.4項に,AUTOGENユーティリティを使用してこれらの値を大きくする方法を説明してあります。
AUTOGENユーティリティを使用して,システム・パラメータを変更します。AUTOGEN は,ユーザがマニュアル操作でリセットした値に対応するパラメータの値を自動的に調整します。AUTOGEN を使用してシステム・パラメータを変更するには,SYS$SYSTEM:MODPARAMS.DAT ファイルを編集してください。
このファイルに入っているパラメータ値を変更するには,そのパラメータに対応する現在値を削除し, 新しい値を入力してください。
新しいパラメータを追加する場合は,次に示す例のようにファイルに1行追加して, パラメータ名とその値を書き込んでください。
WSMAX = 8096
グローバル・ページおよびグローバル・セクションなどのパラメータの現在の値に特定の値を追加する場合は,ADD_ を使用します。次の例では,グローバル・ ページの値に2000を追加します。
ADD_GBLPAGES = 2000
ページ・ファイル・クォータを設定する場合,システムで使用可能なページ・ ファイル・スペースを超える値を使用することはできないことに注意してください。
変更をすべて入力したらファイルの編集を終了し,AUTOGENユーティリティを実行してシステム・ パラメータを再度計算します。次のコマンドを入力して, システム・パラメータを再度計算し,システムを再ブートします。
$ @SYS$UPDATE:AUTOGEN GETDATA REBOOT
REBOOTを指定すると,AUTOGENユーティリティが自動的にシステムをシャットダウンした後, システムを再ブートします。シャットダウン中にシステムにログインしたユーザは, シャットダウン時に自動的にシステムから切断されます。 自動再ブートにより,新しいパラメータ値が有効となります。
AUTOGENユーティリティは,最新の再ブート以降のリソースの消費量を基にいくつかのSYSGEN パラメータ値を自動的に調整します。この自動調整を無効とする場合は,AUTOGEN コマンド行にNOFEEDBACKを指定してください。
AUTOGENの使用法についての詳細は, 『OpenVMSシステム管理者マニュアル』を参照してください。